2009年2月5日木曜日

47.補助金

J・F・ケネディ米元大統領の有名な演説があります。
「国がわれわれに対して何をしてくれるかではなく、われわれが国に対して何ができるか・・・・・」

そう、国に期待しないことです。去年石油が値上がりした時に、漁業が大打撃を受けました。全国規模で、漁船が休漁しました。漁船の水揚げでは石油代をカバーできず、赤字操業になるからです。そこで、政府に対して補助金を出すようにという声が出てきました。このままでは、日本の漁業人口は激減し、立ち直れなくなるというのが主な理由でした。
しかし、待ってもらいたい。赤字になるのなら、魚の値段を上げればいいのです。ところが、複雑な流通機構のせいで、値上げできないというわけです。しかし、値上げができないのは業界の問題であって、それを放っておいて、国に税金の一部をよこせというのは筋違いです。困ったらすぐに業界ぐるみで、国にお金をせびる体質は、国民の理解を得られません。まず赤字を出さないように、魚の値段を上げることです。セリだから、勝手に値段を上げられない? その場合は、損益の最低価格を決めてそれ以下なら売らないことです。そのようにして市場でつけられた価格が、消費者に受け入れられればそれでとりあえず解決です。受け入れられなければ、そのときに対策を考えればいいのです。努力もせずに、補助金に頼るというのは感心しません。相場が動いて石油価格が下落した現在、「補助金をよこせ!」という声は鳴りを潜めました。あの叫びは一体、何だったのでしょうか。(明日につづく)

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