2009年1月5日月曜日

33.豊かな年寄

若者の惨状と比べて、年寄は豊富な年金と財産、それに恵まれた医療制度や施設で悠々自適です。
そんなことはない、後期高齢者医療保険で、少ない年金から天引きされて苦しんでいるお年寄がテレビに出ていたとおっしゃる。あれは、貧乏な年寄の一例に過ぎません。全員があのような状態であるかのように、錯覚してはいけません。冷静に考えてみれば、よく分かります。テレビ局が制度に不満を持つ年寄を、探し出しているだけのことです。まさか役所から教えてもらうことはないと思うが、役所に苦情をいいにきた年寄を待ち構えていて、取材に協力してもらっているのではないでしょうか。あるいは、テレビ局に苦情を持ち込んだ年寄かもしれません。ともかく、不満のある年寄を探し出して、放映しているだけです。
大部分の年寄は、黙っています。リッチな年寄は当然として、何とか暮らせる年寄たちは何も言いません。黙っています。
一部の年寄がテレビで不満を訴えると、視聴者は年寄全体の問題であるかのように錯覚します。そう、錯覚です。大部分の年寄は金を持っており、医療制度の恩恵に浴しています。安心して老後を暮らしている年寄の比率は、安心して生活をしている若者の比率と比較して、圧倒的に高いことは明らかです。
この間、こんな話を聞きました。94歳のご主人と90歳の奥さんの話です。二人は民間の老人ホームに入居しています。二人とも元教師でした。55歳まで30年以上働いたそうです。昔の給料は安かったので当然年金も安かったのですが、スライド制ということで物価に合わせて年金も上がっていったそうです。当然のことながら、教員の年金にも加入していたので、今かなりの額を受け取っているとのことです。具体的な金額は聞けませんでしたが、たぶん25万円以上受け取っていると思います。二人で50万円以上です。二人とも年金を、40年近く受け取っているのです。すごいですね。もっとすごいのは、子供さんのことです。子供さんも年金を受け取る年齢になっているのです。老人ホームで暮らしている両親の生活費は、食費を含めて1ヶ月25万円ほどだそうです。お金を使うことがありませんから、毎月25万円以上残るそうです。そのお金と自分の年金を、子供が受け取っているとのことです。なんと、働かなくても大きなお金(たぶん100万円以上・・・・・・ただし2か月分)が、厚生労働省から定期的に振り込まれてくるのです。あきれませんか?
若者は、3Kの仕事で汗と泥にまみれて働いても、十数万円の収入なのです。これでは、不満が高まるのは当たり前ではありませんか。(明日につづく)

0 件のコメント: