2008年11月21日金曜日

5.平成一揆

将来が見えない、夢がもてない若者が増加しています。彼らを野放しにしておくと、昨日書いたような事件が、今後も頻発することは目に見えています。それらの事件は、全国各地でばらばらに起きているように見えます。しかし実は、原因が同じということではつながっており、点のように見える事件はやがて広がり、面へと発展する。
そこに、英雄的リーダーシップを持った人間が出現したらどうなるか。やがて彼(彼女)は担ぎ出されて、革命のリーダーとなるでしょう。革命の旗には、「夢」と書かれ、ケータイを介して全国的な動きが起こり、やがて内戦へとエスカレートしていく。国内は不満分子の決起による、内戦状態となるのです。負け組の、勝ち組に対する戦闘が開始される。戦いとか戦闘とかいっても、必ずしも銃などの武器を使うとは限らない。役人や警察官に対して、一切協力しない姿勢つまりストライキの形をとるかもしれない。人が見ていないとき、又は自分の正体がばれにくいネットで、あらゆる犯罪を手助けして社会に不安を与える作戦をとるかも知れない。あるいは宗教の衣を着て、社会に復讐するかも知れない。ともかく波状攻撃的に、各地で連続して、社会を不安に陥れる動きが急速に広がるのです。
江戸時代にも同じような内戦がありました。天保期の一揆・打ちこわしです。この時期、特に奥羽・北陸・北関東が天候不順のため凶作でした。これらの地方で一揆・打ちこわしが数多く起こりました。
青木美智男著、「百姓一揆の時代」によると、驚くべきことに冷害でも干害でもなかった四国や中国地方など全国各地で、一揆・打ちこわしの蜂起が見られたとあります。その数は、天保期14年間で1,000件を越えたそうです。どうやらこういった現象は、不満が不満を誘発していったのではないかと考えられます。社会的な不平等感による不安と不満は、伝染するものなのです。
しかしこの時代の一揆・打ちこわしは、①WHO,②FOR,③HOWがはっきりしていました。
①領主に訴えるために豪農や特権商人に対して、
②困苦からの解放=米を求めて、
③全員で打ちこわしを行ったのです。
しかし現代の内戦は、①②つまり、誰に対して何のために行うのか歴然としません。そこのところを見極めることが、重要なのではないでしょうか。
私は次のように考えます。このような内戦が起こる原因は、ずばり長寿社会だと。ハッキリいうと高齢化社会が、若者をだめにしているのです。三段論法でいうと、①高齢化社会が若者をだめにしている。②だめな若者がキレまくって人を殺傷する。③だから殺傷事件の原因は、高齢化社会だ。
このブログでは、現代社会で起こっている数々の不可解な事件の原因が、高齢化社会にあるということを解き明かしてみたいと思います。そしてこれからの日本は、高齢化社会をどのように扱うかをあらゆる政治の争点にすべきだと主張します。人類史上初の超長寿社会を分析することによって、今の時代を読むことが可能になります。また日本の国の行くべき道が、明らかになると考えています。(来週火曜日につづく)

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