2008年11月17日月曜日

1.大量殺人の動機

秋葉原通り魔事件、大阪個室ビデオ店放火事件、茨城県土浦JR荒川沖駅無差別殺人事件等など・・・・・。今年の1月から10月までの10ヶ月間に全国で11件の大量殺人事件があったそうです。月一(つきいち)以上のペースです。
大量殺人といっても、一度に大勢の人を殺す場合と、時間をおいて順番に人を殺していく連続殺人があります。後者の場合は、動機が明確です。怨恨、金銭、性癖等など・・・・・。過去に連合赤軍事件、愛犬家毒殺事件、幼児連続殺人事件などがありました。
前者の場合、動機が明確なものと不明確なものに分かれます。動機が明確なものはいいのですが(いいわけないだろ!?)、動機がよく分からないもの、いわゆる理由なき殺人ほど厄介なものはありません。
動機がよく分からない殺人事件にも、突発的犯行と計画的犯行があります。突発的殺人の犯人は、病気(精神病)や薬物中毒などが多いようです。一方、計画的殺人犯はどこにでもいるような人間が多いようです。家族や近所の人の話では、「あんなことをする子だなんて信じられない」などといったコメントがよく聞かれます。犯人は普段、鬱憤、不満、不安、ストレスをためにためています。そして、「いつかやってやる!」などと追い詰められた心理状態になっているのでしょう。そしてその心理状態が限界に達した時、爆発するのです。いわゆる、「キレる」のです。キレるだけですから、病気ではありません。従って、精神鑑定にもひっかかりません。
「普通の人間が、大量殺人という大それた犯罪を犯す」
これほど恐ろしいことがあるでしょうか。
理由が明確な殺人事件であれば、その理由の原因を究明すれば、事件は減少する可能性があります。また、被害者も納得(??)がいきます。あるいは犯人が精神病や薬物中毒の場合でも、同じことがいえるでしょう。
しかし、一見普通に見える人間が明確な理由もなく突然大量殺人を行うとすれば、対応策がありません。学者などは、家庭との断絶・友人との断絶・社会との断絶などともっともらしい原因を挙げます。その程度の分析で、犯罪を減らすことにつながるのでしょうか。
大量殺人の原因には、日本の社会の浮沈にかかわる重大な問題が潜んでいると思います。
従って、この重大な問題についてこれから数十回にわたって、取り上げていきたいと思います。平日だけの記載になりますが、どうどよろしくお付き合いください。(つづく)

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